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建築職人が独立して売上を上げるためにまずやるべきこととは

建築職人として独立し、安定した売上を上げることは、多くの方の夢であり目標でしょう。

しかし、技術力だけでは必ずしも成功に結びつかないのが現実です。

本記事では、建築職人が独立して売上を上げるために、まず取り組むべき3つの重要なポイントを解説します。

  1. 集客のための初期資金の準備
  2. マーケティングスキルの向上
  3. コミュニケーション力の強化

これらのポイントを押さえることで、あなたの優れた技術を効果的に顧客にアピールし、安定した受注につなげることができます。本記事を読めば、独立後の成功への具体的な道筋が見えてくるでしょう。

 

まずは集客のための初期資金を準備しよう

独立して建設業を始める際、まずやるべきことは集客のための資金調達です。

多くの人が「腕さえ良ければ仕事は来る」と考えがちですが、実際にはそう簡単ではありません。集客費用として最低でも50万円ほど用意することが、売上アップへの第一歩となります。

 

集客のコツ

集客のコツは、以下の3つです。

 

①複数の方法を組み合わせる 

ホームページと広告など、いくつかの方法を一緒に使うと効果的です。

②ターゲットを絞る

 年齢や住んでいる場所、どんな悩みを持っているかなど、客層をしっかり決めましょう。

③自社の強みをアピール

 技術力や実績、アフターサービスなど、他の会社と違う点をしっかり伝えましょう。

 

集客のやり方はさまざまですが、自分に合った方法を選んで、計画的に進めていきましょう。

 

おすすめの集客方法

  • チラシの配布
  • ホームページの作成
  • 広告費用

これらは見込み客を獲得するための重要な投資です。こうした活動なしには、どんなに技術が優れていても、お客様を見つけることは困難です。

ただし、ここで注意したいのは、すぐには売上に結びつかない部分にお金をかけすぎないことです。例えば、建設業許可の取得や立派な事務所の設置などは、初期段階では必ずしも必要ではありません。まずは、お客様との接点を作るための資金に集中しましょう。

初期資金を賢く使い、効果的な集客活動を展開することで、独立後の売上アップにつながる基盤を作ることができるのです。

 

ホームページ制作

ホームページは、現代のビジネスにおいて欠かせない集客ツールです。建設業の場合、顧客に信頼感を与え、技術力や実績をアピールする重要な役割を果たします。

ホームページ制作にかかる費用は、規模や機能によって変わります。

全体の費用としては、50万円以下の基本的なサイトから、150万円以上の大規模なコーポレートサイトまで幅広く存在します。

業者選びの際は、サイトを作成して終わりではなく、サイト公開後の問合せ数などをしっかり確認している業者を選びましょう。アクセス解析や問合せ数の推移を定期的に報告し、データにもとづいた改善策を提示してくれる業者を選べば、長期的な集客成功につながります。

 

チラシ配布

チラシは、地域に密着した集客方法として効果的です。

おもな配布方法には、ポスティング・折込チラシ・郵送があります。

ポスティングは、A4サイズのチラシ1万部を配布する場合、印刷費と配布費用を合わせて約15万円程度です。新聞を購読しない層にもアプローチできるメリットがありますが、配布地域の選定が重要です。

折込チラシを3万部配布する場合は、15万円〜20万円程度かかります。新聞購読者に直接届くため、とくに年配層や主婦層に効果的です。

チラシの反響率は一般的に0.3%以下ですが、同じ地域に複数回配布することで2%以上アップする可能性があります。効果を高めるには、短いフレーズや大きな画像を使用し、一目で内容を理解できるようにすることが重要です。

 

広告費用

建設業の集客に効果的な広告手法には、Googleマップ対策(MEO対策)やリスティング広告などがあります。

Googleマップ対策は自分で行えば無料ですが、代理店に依頼する場合は5万円〜50万円程度かかります。地域密着型のビジネスにはとくに効果的です。

リスティング広告は月額20万円〜60万円程度で、特定のキーワードで検索された際に表示される広告です。需要が高いユーザーに直接アプローチできるメリットがあります。

 

MEO対策について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

リフォーム店が今すぐ取り掛かるべきMEO対策とは

 

まずは小規模から始め、効果を見ながら徐々に規模を拡大していくのがおすすめです。

 

資金の調達方法は政策金融公庫がおすすめ

集客活動のための資金調達は、政策金融公庫の融資が役立ちます。

政策金融公庫は国が全額出資する金融機関で、中小企業や個人事業主の支援が目的です。

【政策金融公庫融資の良いところ】

  • 創業初期のサポートに力を入れている
  • 担保や保証人なしでOKの場合も
  • 銀行より低金利なことも
  • 返済期間が長め
  • 手続きが比較的簡単

【おもな融資制度】

  1. 一般貸付
    • ほとんどの中小企業・小規模事業者が利用可能
    • 無担保で最大4,800万円まで融資可能
    • 有担保で最大7,200万円まで融資可能
    • 返済期間は設備資金で最大20年、運転資金で最大7年 
  2. 特別貸付
    • 新たに起業する場合や事業拡大、事業承継など特定の要件に該当する場合
    • 融資限度額や返済期間は条件によって異なる

参考:日本政策金融公庫

政策金融公庫の融資は、集客のための資金づくりに役立ちます。これから独立する人や、銀行からの融資が難しい人は一度相談してみてはいかがでしょうか。

 

技術力だけでは不十分!マーケティングスキルを磨こう

建築の世界では、「腕さえ良ければお客さんは自然と集まってくる」という考えがありますが、残念ながらそれは幻想に過ぎません。

独立して成功するためには、優れた技術力に加えて、効果的なマーケティングスキルが不可欠です。

 

なぜマーケティングが大切なのか

私たちの日常生活を例に考えてみましょう。

知らない土地で飲食店を探すとき、多くの人は見た目や雰囲気が魅力的な店を選びます。実際に食べたことがなくても、「美味しそう」という印象で店を決めることが多いでしょう。

これは建築業界も同じなのです。

 

どんなに優れた技術を持っていても、それをお客様に効果的に伝え、「良い仕事をしてくれそうだ」と思ってもらえなければ、選ばれることはありません

さらに言えば、あなたの存在自体を知ってもらえなければ、選択肢にすら入りません。

 

マーケティングスキルを磨くことで、以下のような効果が得られます。

【マーケティングスキルの重要性】

①自身の技術や特徴を効果的にアピールできるようになる

単に「良い仕事をする」だけでなく、なぜあなたの仕事が優れているのかを分かりやすく伝えることができます。

②顧客ニーズを的確に把握し、それに応える提案ができるようになる

お客様の声に耳を傾け、真のニーズを理解することで、より満足度の高いサービスを提供できます。

③信頼関係を構築し、リピーターを増やすことができる

一度の仕事で終わらせず、長期的な関係を築くことで安定した顧客基盤を作ることができます。

 

効果的なマーケティング戦略

①自社をアピールする

Webサイトを作成し、日々の仕事や完成作品を紹介しましょう。視覚的な情報はとくに効果的です。InstagramやFacebookなども合わせて使うのがおすすめです。

②役立つ情報を発信する

 ブログや動画コンテンツを通じて、建築や住宅に関する有益な情報を発信しましょう。これにより、あなたの専門知識をアピールし、潜在顧客との信頼関係を構築できます。

③SEO対策

Webサイトやブログの内容を最適化し、検索エンジンでの上位表示を目指しましょう。地域名や専門分野などの関連キーワードを適切に使用することで、必要としている人にあなたの情報が届きやすくなります。

④対面でのお客様との交流

無料相談会や施工現場見学会などのイベントを開催し、直接顧客とコミュニケーションを取る機会を作りましょう。また、地域のビジネス団体や業界団体に参加し、人脈を広げることも効果的です。

⑤顧客満足度の向上

 施工後のフォローアップを徹底し、顧客満足度を高めましょう。満足した顧客からの口コミや紹介は、効果的な集客方法になります。

 

また、マーケティングスキルを磨くことは、単にお客様を集めるだけでなく、優秀な外注先や協力業者を見つける際にも役立ちます。自分の事業をどう見せるかを知ることで、良いパートナーを見極める目も養われるのです。

もちろん、技術力は必須条件です。しかし、それだけでは不十分なのです。優れた技術とマーケティングスキルを兼ね備えることで、初めて独立後の成功への道が開かれます。

まずは小さな一歩から始めましょう。例えば、SNSで日々の仕事を紹介するのはいかがでしょうか。あなたの技術力と人間性が伝わる投稿を続けることで、少しずつ反応が得られるはずです。

 

コミュニケーション力が成功の鍵

見込み客を集めたあと、次は営業の段階です。多くの職人さんにとって、これが最大の壁となるかもしれません。コミュニケーションが苦手で職人の道を選んだ方も少なくないでしょう。

しかし、自分でビジネスを展開するなら、自ら売上を生み出す必要があります。誰かが代わりに営業してくれるわけではありません。

コミュニケーション力を磨かずに営業活動を避けていては、せっかく集めた見込み客も無駄になってしまいます。これは、穴の開いたザルで水を貯めようとするようなものです。いくら水(見込み客)を注いでも、結果(売上)には結びつかないのです。

 

建築業界での「営業」とは

建築業界での「営業」は、一般的なセールススキルとは少し異なります。ここで最も重要なのは、お客様の話をしっかりと聞く能力です。これを「傾聴力」と呼びます。

【傾聴力を高めるためのポイント】

  • 相手が話しやすい雰囲気を作る
  • 聞き役に徹する
  • 理解している様子を態度で示す

お客様のニーズや不安、希望をよく理解し、それに応える提案ができれば自然と信頼関係が築かれ、契約につながっていきます。

 

営業で必要な能力や実態についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も読んでみてください。

リフォームの営業で必要な能力とは

リフォームの営業はきついのか?実態を徹底解説

 

具体的なコミュニケーションスキル

建築業界では、売る能力よりも「お客さんの話をしっかり聞く」というコミュニケーションスキルが大切です。

 

普段から、以下のポイントに注意して生活してみましょう。

 

①正確にわかりやすく伝える

施工内容や工程を具体的に説明し、イメージしやすい表現を心がけましょう。

②質問力を上げる

顧客のニーズや要望を正確に把握するため、適切な質問をする能力を磨きましょう。

③共感力を上げる

顧客の感情や状況に寄り添い、信頼関係を構築します。

④非言語コミュニケーションを活用する

表情や声のトーン、姿勢などを意識してより効果的に伝えましょう。

 

つまり、普通にコミュニケーションができれば、特別なセールス技術がなくても十分に「売る」ことができるのです。お客様との対話を通じて、あなたの技術力や誠実さが伝わり、それが受注につながります。

零細企業にとって、売上を上げることは最優先事項です。見込み客を集め、そして彼らとコミュニケーションを取って仕事につなげる。この流れがスムーズに回らなければ、ビジネスは成り立ちません。

重要なのは、これらのスキルは後天的に身につけられるということです。つねに学び、実践することが大切です。

 

まとめ

建築職人が独立して成功するためには、集客のための初期資金準備、マーケティングスキルの向上、そしてコミュニケーション力の強化が不可欠です。

まず、最低50万円程度の資金を用意し、ホームページ制作やチラシ配布など効果的な集客方法に投資しましょう。

技術力だけでなく、自身の強みを効果的にアピールするマーケティング能力も重要です。さらに、お客様の話をしっかり聞き、ニーズに応える提案ができるコミュニケーション力を磨くことで、信頼関係を構築し、受注につなげることができます。

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